TOEICリスニング対策:聞き取れない原因、勉強法、パート別のコツ、毎日の練習、教材

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TOEICのリスニング対策。聞き取れない原因と練習法を解説します。

概要

約45分間・100問の音声は、本番では1度しか流れません。そのためリスニング対策の中心は、聞き取れない原因を先に特定し、その原因に合う練習法を選んで、同じ音声で繰り返すことになります。リスニングセクションの点を上げる勉強法は、原因が語彙なのか音の変化なのかで変わります。このページでは原因と練習を1対1で対応させ、IIBCが出しているリスニング専用の公式教材も、どの練習に使うかで紹介します。

扱う内容を、ページの順に並べました。

  • リスニングの出題の要点
  • 聞き取れない原因
  • 鍛え方の全体の流れ
  • ディクテーション
  • シャドーイングとオーバーラッピング
  • 音読とリピーティング
  • 同じ音声の反復
  • Part 1とPart 2の練習
  • Part 3とPart 4の先読みの練習
  • 毎日の練習
  • 無料の教材と公式教材
  • 成果の確かめ方

TOEICのリスニングはどんな問題が出ますか?

TOEICのリスニングセクションは、約45分間・100問で、Part 1 写真描写問題6問、Part 2 応答問題25問、Part 3 会話問題39問、Part 4 説明文問題30問の4パートから成ります。音声はどのパートも1度だけ放送されます(IIBC「テストの形式と構成」)。

Part 1とPart 2は選択肢が問題用紙に印刷されていないので、音だけで答えを選びます。Part 3とPart 4は設問と選択肢が印刷されていて、設問も放送されるため、音声が流れる前に設問を読む先読みができます。この2つのパートには、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もあります。

Part 3とPart 4を合わせると69問で、リスニング100問の約7割を占めます。

TOEICのリスニングが聞き取れないのはなぜですか?

聞き取れない原因はおもに5つで、語彙・文法の知識不足、音の変化やリズムへの不慣れ、聞いた音をすぐ意味にできないこと、すべてを聞き取ろうとすること、集中力が続かないことです。原因によって効く練習は違います。

原因と、その原因に当てる練習を1行ずつ対応させました。

原因起きていること効く練習
語彙力・文法の不足知らない語や構文のところで意味が止まる単語を音声で覚え直す
音の変化・リズム知っている語が、つながると別の音に聞こえるディクテーションで落とした音を特定し、オーバーラッピングで合わせる
処理速度聞き取れても、意味にする前に次の文が来るシャドーイングと音読
すべてを聞こうとする細部を追ううちに、設問が問う情報を逃す先読みで聞く情報を絞る
集中力後半のパートで失点が続く約45分間を通しで解く

読めば分かる語が聞くと分からないのは、その語を文字だけで覚えたからです。綴りと意味は結びついていても、音と意味がまだ結びついていません。まず表の左の列で自分に当てはまる原因を選び、右の列の練習から始めます。

TOEICのリスニングを鍛える方法はありますか?

あります。本番と同じ条件で解き、採点し、スクリプトで原因を特定してから練習するという順番で回すと、リスニングを鍛える方法が自分の弱いところに当たります。

1周の流れを、5つの段階に分けました。

1. 本番と同じ条件で解く。時間を測り、音声を途中で止めずに、1度だけ聞いて最後までマークします。

2. 採点する。正解と照らし合わせて、間違えた問題と勘で当たった問題の両方に赤で印をつけておきます。

3. スクリプトで原因を特定する。印をつけた問題の音声を聞き、どの語や音で落としたのかを確かめます。

4. 原因に合う練習をする。前の表の右の列から、特定した原因に対応する練習を選んで取り組みます。

5. 同じ音声で繰り返す。新しい問題に移らず、練習した音声がスクリプトなしで分かるまで聞きます。

先に採点しておくと、スクリプトは「どこで落としたかを探す資料」に変わります。解いている途中で止めて聞き直すと、1度だけの放送という本番の条件から外れます。音声を流しておくだけの聞き流しでは落とした場所が分からないので、1文ずつ音と意味を確かめる精聴に時間を使います。

ディクテーションはTOEICのリスニング対策に効きますか?

効きます。ディクテーションは聞いた英文を書き取る練習で、どの音を落としたのかが紙の上に残るので、聞き取れない原因の特定にいちばん向いています。

書き取りは、4つの手順で進めます。

1. 短い音声を選ぶ。Part 2の質問と応答や、Part 3の会話の一部を、1文ずつ止めて再生します。

2. 聞こえたとおりに書く。分からない箇所も空けずに、聞こえた音をそのままカタカナや記号で残しておきます。

3. スクリプトと照らし合わせる。書けなかった語と書き間違えた語に線を引き、正しい英文を添えます。

4. 落とした箇所を分ける。知らない語、音の連結や弱形で聞き取れない語、速さに追いつけない語に分けます。

書き取りは1文ごとに時間がかかる練習です。全部の音声でやるのではなく、間違えた問題の音声に絞ると、同じ時間で原因に多く当たれます。弱形は、forやtoのような機能語が文の中で短く弱く発音される形で、知っている語なのに書けない箇所はここで起きていることがよくあります。

シャドーイングとオーバーラッピングはリスニング対策にどう使い分けますか?

先にオーバーラッピングで音の形をつかみ、次にシャドーイングで聞き取れていない音を見つける順番が組みやすい使い分けです。オーバーラッピングはスクリプトを見ながら音声と同時に発音し、リズムやイントネーションを合わせる練習です。シャドーイングはスクリプトを見ずに、音声の少し後を追いかけて発音します。

2つの練習を、スクリプトの有無と声を出すタイミングで比べました。

練習スクリプトタイミング目的
オーバーラッピング見る音声と同時リズムとイントネーションを合わせる
シャドーイング見ない音声の少し後聞き取れていない音を見つける

シャドーイングで言えなかった箇所は、そのまま聞き取れていない箇所です。素材はPart 3の会話1本やPart 4のトーク1本のような短い音声を選び、意味をスクリプトで確かめてから始めます。IIBCの「みんなの学習法」には、公式アプリでシャドーイングを続けてリスニングの点数が倍以上になったという受験者の声が載っています。これは1人の受験者の体験で、IIBCが効果として示した数字ではありません。

音読とリピーティングはリスニングに効きますか?

効きます。自分で正しく発音できる英語は聞き取りやすくなるので、意味を理解した英文を声に出す音読と、1文聞いて止めて繰り返すリピーティングは、シャドーイングの前段階として使えます。

音読はスクリプトを見て、意味の区切りごとに読みます。リピーティングは音声を1文ずつ止めて、同じ速さで言い直します。

どちらも、意味の分かっている英文でやります。意味の分からない英文を声に出しても、聞いた音を意味にする練習にはなりません。Part 3とPart 4の設問文を声に出して読むと、先読みで設問をつかむ練習にもなります。

同じ音声を繰り返し聞く勉強法は、何回聞けば効果的ですか?

決まった回数はなく、スクリプトを見ないで全文の意味が取れるまでが目安です。新しい問題を次々に解くより、1度解いた問題の音声を聞き込むほうが、聞き取れなかった音が聞こえるようになります。

同じ問題の反復は、1回解いて終わりにせず、間違えた音声を理解できるまで聞き直すやり方です。その繰り返しは、3つの段階に分けると進み具合を確かめやすくなります。

1. スクリプトなしで聞く。意味が取れなかった箇所を、文の位置や話し手ごとにメモに残しておきます。

2. スクリプトを見ながら聞く。メモした箇所で、音と綴りがどうずれていたのかを1つずつ確かめます。

3. もう1度スクリプトなしで聞く。メモした箇所まで聞き取れ、全文の意味が取れたら次に移ります。

問題集を繰り返し解く場合、答えを覚えてしまった問題は正答率では判断できません。正解できたかではなく、音が聞こえるかどうかで次に進むかを決めます。この聞き込みを、毎回の練習の終わりに入れます。

Part 1とPart 2はどんな練習で点が上がりますか?

Part 1 写真描写問題は写真の人・物・動作を英語で言う練習、Part 2 応答問題は冒頭の疑問詞を聞き取る練習が効きます。どちらも選択肢が印刷されていないので、音だけで判断する力を鍛えます。

パートごとに2つずつ、練習のやり方を挙げます。

  • Part 1は、写真を見たら音声の前に、人の動作と物の名前を英語で頭の中に浮かべておきます。
  • Part 1には似た音の語で引っかける選択肢があるので、ディクテーションで語尾まで聞き分けます。
  • Part 2は、冒頭のWhereやWhoなどの疑問詞を聞き取り、何を答える質問なのかを先に決めます。
  • Part 2は、質問の語をそのまま繰り返す応答を疑い、遠回しに答える応答にも慣れておきます。

Part 2は25問と数が多く、1問の音声が短いので、短い音声で集中を切らさない練習にもなります。

Part 3とPart 4の対策で設問の先読みはどう練習しますか?

音声が始まる前に設問と選択肢に目を通し、聞くべき情報(誰が・何を・いつ)を決めてから聞きます。練習では、解答をマークしたらすぐ次の3問の設問に目を移す流れまでを1セットにします。

IIBCによると、各会話・各トークに設問は3問ずつあるので、先読みは3問をまとめて行います。図などの情報を関連づけて解答する設問では、図表を見る時間も先読みに含めます。

聞き逃しを想定した通し練習を、4つの手順にまとめました。

1. 音声を止めずに解く。練習でも一時停止はせず、1度だけ聞いて3問ずつ答えを順番にマークします。

2. 聞き逃したらその場でマークする。迷った設問はどれか1つを選び、考え続けずに次の設問へ進みます。

3. すぐ次の3問の先読みに戻る。次の音声が始まる前に、設問と選択肢にひととおり目を通し終えておきます。

4. 採点後に聞き逃した箇所を確かめる。どこで先読みが遅れたのかを、スクリプトを見ながら振り返ります。

誤答による減点はないというIIBCの規則と、聞き逃したときの考え方は、リスニングのページで説明しています。ここで身につけたいのは、その動き方を本番で迷わず出せるようにすることです。

TOEICのリスニング対策は毎日どう進めればいいですか?

毎日は短い音声で原因に合う練習を続け、本番と同じ約45分間・100問を通しで解く日を定期的に入れます。毎日の練習と通しの演習を分けると、集中力と弱点の両方を見られます。

1週間の組み方の例を、時間の目安は入れずに示します。

いつ何をするか使う音声
平日ディクテーションのあと、同じ音声でオーバーラッピングとシャドーイング。単語も音声つきで確認前回の通しの演習で間違えた問題の音声
週末リスニングだけを約45分間通しで解き、採点して次の週に練習する音声を選ぶ初めて解く問題
スキマ時間意味の分かった音声の聞き込み平日に練習した音声

練習時間の長さは、生活に合わせて決めてかまいません。必要な勉強時間の目安は、勉強全体の計画の中で考えます。スキマ時間を聞き流しに使うと、どこで落としたかを確かめる場面がなくなります。

リスニング対策に使える無料の教材と公式教材は何ですか?

無料で使える公式の素材は、IIBCのサイトにあるサンプル問題です。Part 1からPart 4まで、各パートの出題形式の解説(Directions)とサンプル問題が「テストの形式と構成」のページに掲載されています。有料の公式教材には、リスニング専用のものがあります。

IIBCの「公式教材・問題集」のページ(2026年10月8日に確認)から、公式TOEIC Listening & Readingのうちリスニングに当たる3冊を、練習の種類と合わせて挙げます。

  • Part 3 & 4 音声速解(2024年12月発売)は、会話とトークの音声に遅れずついていく練習に使えます。
  • トレーニング 2 リスニング編(2023年12月発売)は380問で、別冊のスクリプトを書き取りに使えます。
  • プラクティス リスニング編(2026年3月改訂)は、技能別シリーズのリスニング編で、通しの練習に向きます。

本番と同じ形式の問題を数多く解くなら、公式問題集があり、最新は13(2026年10月発売)です。使い方と復習の手順はTOEIC公式問題集にあります。YouTubeやアプリの教材を選ぶときは、本番と同じ形式で出題されるかと、スクリプトを確認できるかの2点で判断します。

リスニング対策の成果はどう確かめればいいですか?

本番と同じ約45分間・100問を通しで解くたびに、パートごとの正答数を前回と比べます。総合の点だけでなく、どのパートで何問落としたかを見ると、次に練習する原因が決まります。

成果を比べるときは、条件をそろえます。時間を測り、音声を止めず、1度だけ聞きます。練習で使った問題ではなく初めて解く問題で測らないと、答えを覚えているだけなのかが分かりません。結果を見たら、聞き取れない原因の表に戻って次の練習を選びます。

測る場所と、関連するページへの道筋を、この順で取り上げます。

  • リスニングだけを本番と同じ形式で解ける無料の模擬試験
  • パートごとの問題数と出題形式をまとめて確かめられるページ
  • 400点台をどう見るかという、スコアの目安の考え方
  • 聞き取れる単語を、文字ではなく音声で増やしていく方法
  • リスニング対策を勉強全体の計画に組み込むときの考え方

リスニングだけを本番の形式で解ける模試はありますか?

はい、TOEIC.aiの模擬試験には「リスニングのみ」(100問・約45分、Part 1〜4)があり、無料アカウントで受けられます。即時採点で、無料アカウントで採点されるのは4回分(リスニング & リーディング2回、スピーキング & ライティング2回)です。公式教材ではないので公式のスコアは出ず、解説がついているのは一部の設問だけです。TOEICの模擬試験から始められます。

リスニングのパートごとの問題数と形式はどこで確かめられますか?

リスニングセクションは約45分間・100問で、Part 1からPart 4までの問題数・出題形式・点数の決まり方はTOEICのリスニングのページにまとめています。点数は5〜495点の5点刻みで出ます。

TOEICで400点台はやばいですか?

やばいかどうかの基準は、提出先と目的で変わります。IIBCが公表している2026年9月5日(午後)実施回(受験者12,958人)の平均点はトータル611.5点で、400点台はその平均より下にあります。同じ回の分布では695点以上が上位34.0%、795点以上が上位17.0%で、750点はその間に入ります。スコア帯ごとの目安はTOEICスコアの目安で確かめられます。

リスニングで聞き取れる単語はどう増やせばいいですか?

単語は文字だけでなく音声で覚えると、読めば分かるのに聞くと分からない語が減ります。頻出単語は音声つきの単語集で覚え、発音とアクセントの位置まで確かめます。IIBCからは公式英単語(2026年1月発売、1,800語)も出ています。覚え方はTOEICの単語のページで詳しく説明しています。

リスニング対策をTOEIC勉強法の計画にどう入れますか?

リスニング対策は、200問を通しで1回解いてリスニングとリーディングを別々に測り、目標スコアとの点差から決めた勉強時間の中に組み込みます。どちらにどれだけ時間を配分するかは、TOEICの勉強法で順を追って説明しています。

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