TOEICの勉強法:勉強時間の目安、パート別の配分、リスニング、文法と単語、教材、学習スケジュール

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TOEIC対策には教材と模擬試験の両方が要ります。

概要

TOEICの勉強法は、英語力そのものを上げる勉強と切り離して組み立てると速く進みます。最初にやることは、200問を通しで1回解き、リスニングとリーディングを別々に測って苦手分野を数で確かめることです。そこから目標スコアまでの点差を出し、時間を測った演習を続ければ、中位のスコア帯なら1か月あたり50〜100点のスコアアップが目安になります。必要な勉強時間は点差で決まり、800点を超えると同じ勉強量でも伸びは鈍ります。

TOEICの勉強は何から始めればいいですか?

フル模試を1回、時間を測って解くところから始めます。教材を買うのはそのあとです。

TOEICの出題形式は毎回同じで、約2時間・200問という条件も変わりません。最初にぶつかるのは英語力の壁ではなく、決まった形式を時間内に処理できるかという壁です。目標スコアも、今のスコアとの点差が出るまでは逆算できません。

例外は、中学卒業レベルの文法があやしい英語学習初心者です。TOEIC教材を買っても解説の前提が共有できず、学習方法としては遠回りになります。

最初の3手は順番が決まっています。

  • 現在地を測る。本番と同じ時間で200問を解き、リスニングとリーディングのスコアを別々に出します。この2つの数字がすべての基準になります。
  • 目標スコアと締切を決める。提出先が求める点数と提出期限から、必要な点差と使える週数を先に確定させます。点差が分かるまで、教材は買わなくて構いません。
  • 苦手分野に時間を寄せる。パートごとの正答数を並べ、下から2つのパートに学習時間の半分を割り当てます。残りの時間で全体を回します。

目標スコアまでに必要な勉強時間はどれくらいですか?

時間を測った演習を続けた場合、中位のスコア帯で1か月あたり50〜100点が目安です。800点を超えると同じ勉強量でも伸びは鈍ります。残りの点が、知らない文法ではなく、速さと出現頻度の低い語に移るからです。

IIBCが公開している直近の回(2026年9月3日時点)の平均スコアは、トータル598.1点、リスニング331.8点、リーディング266.3点でした。リスニングがリーディングより約65点高く、多くの受験者は伸びしろがリーディング側に残っています。

スコアは10〜990点の5点刻みで、合否はありません。診断はトータルではなく、リスニングとリーディングを分けて行います。トータルは今の位置を示すだけです。

目標スコアはCEFRでも置いておくと、提出先の条件と照合しやすくなります。B1は550点以上、B2は785点以上です。

必要な点差ごとの現実的な期間は次のとおりです。

必要な点差現実的な期間週あたりの勉強時間
50点まで3〜4週間3時間。時間を測った演習が中心
50〜100点6〜8週間4〜5時間。うち1回はフル模試
100〜200点3〜4か月6時間。2週に1回フル模試
200点以上6か月、または試験日を動かす8時間。弱いセクション中心に組み替え

どのパートに勉強時間を配分すべきですか?

問題数が偏っているので、Part 3・Part 4・Part 7に時間を寄せます。Part 7だけで54問、Part 3で39問あるのに対し、Part 1は6問しかありません。

市販の対策本の多くはPart 1の写真描写問題から始まり、6問のために1章を使います。章立ての順に勉強すると、配分はここで崩れます。伸びが止まった対策で最初に直すのは、たいていこの1点です。

リスニングセクションは約45分間・100問、リーディングセクションは75分・100問です。時間配分も、この問題数の偏りに合わせます。

出題数と優先度は次のように対応します。

パート出題形式問題数優先度
Part 1写真描写問題6問
Part 2応答問題25問
Part 3会話問題39問
Part 4説明文問題30問
Part 5短文穴埋め問題30問高(速さ)
Part 6長文穴埋め問題16問
Part 7読解54問最優先

リーディングの75分はどう配分しますか?

リーディングセクションは75分・100問で、Part 5に10分、Part 6に8分、残りの約57分をPart 7に割り当てるのが基準です。Part 5は1問あたり約20秒で、迷った時点で読解スピードが落ちます。

Part 5に時間を使いすぎると、読めば取れるPart 7の設問を10問前後、手つかずで残すことになります。制限時間の中では、長文を最後まで読み切れるかどうかが点数を分けます。パート別の配分はリーディングの時間配分で詳しく扱っています。

リスニングの勉強法で効果が出るのはどれですか?

効果が出るのは、設問の先読みと、音を止めずに解き続ける練習の2つです。リスニングセクションは約45分間・100問で、音声は一度しか流れません。

聞き逃した問題に戻る時間は、そもそも存在しません。単語を聞き取れるかどうかより、次の音声が始まる前に答えを決められるかどうかでスコアが動きます。

本番で差がつくのは次の4つです。

  • 設問の先読み。Part 3とPart 4は、音声が始まる前に設問と選択肢に目を通しておくと、聞くべき情報が決まった状態で聞けます。
  • 通しで解く。1問ずつ止めて解く練習は正答率こそ上がりますが、本番の条件から遠く、リスニング対策としては効きにくくなります。
  • 聞き逃すことを前提に組み立てる。1問に気を取られている間に次の音声が始まり、失点が2問、3問と連鎖します。誤答による減点はないので、迷っても必ず1つマークします。
  • 頻出単語を音で覚える。文字だけで覚えた語は、読めば分かるのに聞くと取れません。音声つきの単語集を選び、耳から入れ直します。

発音の違う英語に慣れるにはどうしますか?

リスニング問題の音声にはアメリカ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドの話者が混ざるので、教材の音声を1種類に絞らないことが対策になります。

無料の教材はアメリカ英語に偏りやすく、その偏りがそのまま本番の失点になります。影響が出るのは問題数の多い会話問題と説明文問題で、合わせて69問です。聞き取りの練習そのものはTOEICのリスニング対策にまとめています。

文法と単語はどこまで仕上げれば足りますか?

文法はPart 5とPart 6で繰り返し出る項目まで、単語は組み合わせごと覚えるところまでです。文法書を最初から通す必要はありません。

TOEICの文法問題は範囲が閉じていて、品詞、時制、数の一致、前置詞に集中します。同じ形の問題が表現を変えて何度も出るので、問題演習で拾ったほうが速く終わります。

語彙問題では、選択肢の4つすべてが実在するビジネス英語の語です。意味だけ覚えていても選べません。「meet a deadline」のように相手の語ごと覚えると、はじめて1つに絞れます。

仕上げる範囲は次の3つに絞れます。

  • 品詞と語形。空所の前後だけを見て名詞か形容詞か副詞かを判断する問題で、短文穴埋め問題の中では取りこぼしが少ない部類にあたります。
  • 時制と数の一致。主語と動詞を離して置く文が多く、苦手分野として残りやすいので、間違えた文をそのまま書き写して覚え直します。
  • コロケーション。単語は単体ではなく、動詞と名詞の組み合わせで覚えます。語彙問題は、語と語の相性でしか選択肢を絞り込めません。

中学英語からやり直す必要はありますか?

いいえ、全員に必要なわけではありません。戻る価値があるのは、中学卒業レベルの文法でPart 5が半分も取れない場合だけです。

文法知識に穴があるまま対策本を進めても、解説の前提が共有できません。逆に、その条件に当てはまらない人が中学英語に戻ると、すでに解ける範囲を復習するだけの時間になります。頻出項目の絞り込みはTOEICの文法対策で扱っています。

教材は公式問題集、参考書、アプリのどれを使いますか?

軸は公式問題集を1冊、参考書は苦手分野に1冊、アプリはスキマ時間の単語と短い演習に限ります。

その前提として、一般に公開された過去問はありません。手に入るのは公式問題集、サンプル問題、各社の予想問題だけです。

公式教材はIIBCが案内しています。公式TOEIC Listening & Reading 問題集は12まで出ており、最新の12は2025年10月発売です。単語集は、2026年1月発売の公式英単語(厳選1,800語)と、公式ボキャブラリーブック(頻出1,000語)があります。

よく売れている『金のフレーズ』(TEX加藤、朝日新聞出版)は市販の単語集で、IIBCやETSの公式教材ではありません。使うなという意味ではなく、公式かどうかは別の話だという意味です。

教材は役割で分けると重複しません。

  • 公式問題集。本番と同じ形式と音声で解ける教材で、模試としても採点の基準としても使えます。まず1冊を最後まで回し、2冊目に進むのは1冊目の復習が終わってからにします。
  • 参考書。苦手分野が1つに絞れてから、そのパート専用のものを1冊だけ買います。総合的なTOEIC対策教材を何冊も並べても、同じ説明を読み直す時間が増えるだけです。
  • 単語集。公式英単語や公式ボキャブラリーブックのように音声のあるものを選び、意味と一緒に組み合わせを覚えます。市販の単語集を使う場合も、収録語数より音声の有無で選びます。
  • アプリと模試。スキマ時間の単語と短い演習に向いています。本サイトの練習問題はTOEIC.aiチームが公開されている出題形式にならって作成したもので、ETSの公式教材でも過去問でもありません。画面表示は英語のみです。

1週間の学習スケジュールはどう組み立てますか?

平日は30〜45分の演習、週末に1回まとまった時間、2週に1回フル模試の3層で組みます。週あたりの勉強時間が変わっても、この順番は変えません。

起点は試験日ではありません。公開テストの申込締切は試験日の約6週間前で、申込開始は約3か月前です。1か月前に思い立っても、その回にはもう申し込めません。学習スケジュールは締切から逆算します。

解答履歴を残して、苦手分野を数で見ます。感覚で選ぶと、すでに解けるパートを練習しがちです。

1サイクルは次の5手です。

  • フル模試を1回。本番と同じ約2時間・200問を通しで解き、リスニングとリーディングを別々に採点して前回と比べます。
  • パート別に採点する。正答数をパートごとに並べ、失点が集中している2つのパートを、その週の対象として特定します。
  • 弱いパートを時間を測って演習する。1つのパートにつき2〜3回続けないと、解き方の型そのものは変わりません。
  • セクション通しに戻す。単独では解けても、75分の中では崩れます。通しの条件に戻して確認してから次に進みます。
  • 再測定する。2週間後にもう一度フル模試を解き、トータルではなくセクションのスコアで前回と比べます。

模試はどのくらいの頻度で受けますか?

2週に1回が基準で、試験日までの最後の2週間はもう1回足します。

2時間続けて集中する体力は正答率とは別の能力で、本番形式でしか鍛えられません。模試の目的はスコアを見ることではなく、どのパートで制限時間が足りなくなったかを見ることです。本番と同じ時間で通して解く練習は無料の模擬試験で始められます。

スキマ時間しか取れない場合はどうしますか?

単語とPart 5だけをスキマ時間に回し、通しの演習は週末にまとめます。

10分で終わる作業と、まとまった時間が要る作業を混ぜないのが基準です。短文穴埋め問題と頻出単語は前者、長文とリスニングの通し演習は後者にあたります。通勤中に長文を読もうとして毎回途中で止まるより、単語だけを毎日回したほうが1か月後の差は大きくなります。

800点を目指すときは何を変えますか?

目標スコアが800点なら、変えるのは覚える量ではなく、解く速さと取りこぼしの場所です。

700点台の失点はPart 7の未到達に集中しがちで、知らない文法が原因であることはむしろ少数です。素点はスコアの同一化(Equating)によって換算されるため、800点に必要な正答数は回ごとに変わります。必要な正答数と勉強時間の目安はTOEIC800点のレベルにまとめています。

何点から「すごい」と言われますか?

直近の回の平均はトータル598.1点で、795点以上はおよそ上位14%にあたります。

基準は提出先で変わるので、ここでは平均とスコア分布を目安として置くにとどめます。点数ごとの意味はTOEICスコアの目安で扱っています。

よくある質問

TOEICの試験時間は何分ですか?

リスニングセクションが約45分間で100問、リーディングセクションが75分で100問、合計で約2時間・200問です。途中に休憩はなく、退室もできません。

TOEICに過去問はありますか?

一般に公開された過去問はありません。ETSが作成した問題を収録した公式問題集、IIBCのサンプル問題、各社の予想問題が、本番の形式に最も近い教材です。

TOEICのリスニングはどう勉強すればいいですか?

Part 3とPart 4の設問を先読みし、音を止めずに通しで解く練習が中心です。聞き逃した問題は捨てて次の音声に切り替える練習も、同じくらい効きます。

TOEICの勉強にアプリだけを使ってもいいですか?

アプリはスキマ時間の単語と短い演習には向きますが、それだけでは2時間通しの体力と時間配分が身につきません。2週に1回はフル模試を挟んでください。

TOEICの勉強法におすすめの参考書はありますか?

最初の1冊は公式問題集です。参考書は、模試で苦手分野が1つに絞れてから、そのパート専用のものを1冊だけ足します。『金のフレーズ』は市販の単語集で、公式教材ではありません。

TOEICのスコアはいつ分かりますか?

公開テストでは、試験日から17日後にインターネットでスコアが表示され、19日後にデジタル公式認定証が発行されます。紙の公式認定証は30日以内に発送されます。

TOEICは独学でもスコアが上がりますか?

上がります。独学で止まる原因はほとんどが時間配分で、教える人がいないことではありません。時間を測った演習と定期的なフル模試を組み込めば、独学でも点差は埋まります。