TOEICでよくあるミス:時間配分の崩れ方、マークのずれ、見直しと捨て問

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よくある間違いは、全体のスコアを押し下げます。

概要

TOEIC L&Rで落とす点の多くは、英語力そのものではなく解き方の習慣から出ます。リーディングセクションは75分間・100問で、時計を持っているのは受験者のほうです。採点は正解数に基づいていて誤答による減点はないので、空欄は0点が確定した解答になります。このページは11のミスを一覧にし、文法や語彙のように各ページが本体を持つものは渡したうえで、時間配分・空欄と捨て問・マークと見直し・原因の仕分けの4つを扱います。

TOEICでよくあるミスは何ですか

よくあるミスは11通りで、そのうち本番の2時間の中で起きるものが6つ、受験前の勉強の設計で決まるものが5つです。

英語版の一覧を、失点の出方と、詳しく扱っている場所で並べ直しました。

よくあるミス失点の出方詳しく扱う場所
出題形式を知らないまま受ける指示を読んでいる間に音声が進み、最初の設問を落とす出題形式
時間配分を決めていないPart 7の最後の文書セットに届かない本ページ
語彙を一般英語として覚える1つの文書にぶら下がった設問がまとめて落ちるTOEICの単語
文法を後回しにするPart 5とPart 6の46問が運任せになるTOEICの文法
日本語に訳してから解く1問あたりの時間が倍になる本ページ
音声を流しているだけで練習にするPart 3とPart 4で連続して落とすリスニング対策
空欄のまま提出する0点が確定する本ページ
見直しの単位を決めていない合っていた解答を書き換える本ページ
設問の指示を読み飛ばすNOTやEXCEPTで探すものを取り違える本ページ
解きっぱなしにする同じ原因のミスが次の回も出る本ページ
目標スコアを数字だけで決める何を練習するかが決まらないスコアの目安

「本ページ」と書いた6行が、この記事が中身を持っている部分です。残りの5行は、それぞれのページが本体を持っています。

時間配分はどこで崩れますか

崩れるのはリーディングセクションだけです。リスニングセクションは約45分間・100問で、音声が進行を決めるので、配分の判断そのものが受験者に発生しません。リーディングセクションは75分間・100問で、時計を持つのは受験者のほうです。

崩れ方は4通りに絞れます。

  • Part 5の1問に粘る。1問に1分かけた受験者は、その1分をPart 7から借りています
  • Part 6で文を挿入する設問に時間を取られ、残りの穴埋めまで遅れる
  • Part 7の長文、とくに複数の文書のセットに時間が残らず、最後のまとまりを丸ごと落とす
  • 終盤を見直しに使い切って、塗り残しに気づかないまま終了する

借りた時間がどこから来たのかは、答案には出ません。だから解き終わらなかった原因は、たいていリーディング全体の読む速さのせいにされます。実際には、Part 5とPart 6で使いすぎた分がそのままPart 7の未解答として出ている、という形が多くなります。

制限時間75分の中での目安は、Part 5に10分、Part 6に8分、Part 7に55分です。この数字の作り方はリーディングの時間配分、1問あたりの秒数の決め方はPart 5の解き方にまとめてあります。

空欄にするのと、当てずっぽうでマークするのはどちらが損ですか

空欄のほうが確実に損です。 IIBCは採点が正解数に基づくと公表していて、誤答による減点はありません。空欄は0点が確定した解答で、マークしておけば選択肢4つのうち1つが当たる可能性が残ります。

確率の側も書いておきます。当てずっぽうで4分の1、明らかに違う選択肢を1つ消せば3分の1です。ただしこの2つは選択肢が4つあるという構造から出る計算値で、IIBCが公表している数字ではありません。

捨て問についても同じことが言えます。捨てるのは「解答」ではなく「時間」です。考えるのをやめる判断と、マークをしない判断は別のもので、後者に得はありません。

捨てる順番は問題数から決まります。

  • 1問に想定の倍の時間がかかったら、そこで切り上げて何かをマークする
  • Part 7は1つの文書が29問、複数の文書が25問。複数の文書のセットを1つ落とすと、失点がまとまって出る
  • 捨てるならセット単位ではなく設問単位にして、同じ文書の中で答えられる設問だけ拾う
  • 終了3分前からは、考える時間ではなく空欄を埋める時間にする

複数の文書の読み方そのものはPart 7の解き方で扱っています。

マークのずれと塗り忘れはどう防ぎますか

ずれは気づけないミスです。だから対策は「見つける」ではなく、「起きない手順を決める」ことになります。

TOEIC L&Rはマークシート方式の一斉客観テストで、解答用紙の行と設問番号が1対1で対応しています。1行ずれると、そこから後ろが連鎖してすべてずれます。

しかも試験終了後は、解答用紙だけでなく問題用紙も回収されます。午前実施なら12:20から12:35、午後実施なら17:00から17:15が回収の時間です。手元に照合できる記録は何も残らないので、ずれたかどうかは結果が出るまで分かりません。

手順で防ぐ方法は2つあります。

  • パートの変わり目で番号を1回だけ照合する。Part 5の1問目、Part 6の1問目、Part 7の1問目で足ります
  • 飛ばす問題も空欄にせず必ず何かをマークし、戻りたい問題は問題用紙のほうに印を付ける

空欄を作らない習慣は、そのままずれの予防にもなります。行が飛ばなければ番号もずれないので、塗り忘れとずれは1つの手順で同時に防げます。

見直しはどの単位でやりますか

見直しは、印を付けた問題だけに戻る作業です。全体を読み返す作業ではありません。

自信のあった解答を読み返すと、新しい情報がないまま書き換えることになります。書き換えは当たる確率と外す確率が同じで、たいていは不安を失点に替えるだけで終わります。

手を付ける順番は4つの単位に分かれます。

  • 空欄を埋める。ここが最優先で、ほかのどれよりも確実に点になります
  • 印を付けた問題に戻る。迷った理由を思い出せるうちに処理します
  • 設問番号と解答用紙の行を、もう一度照合する
  • 自信のあった問題には触らない

ひとつ制限があります。リスニングセクションは見直せません。音声は一度しか流れず、次に進んだ時点でその設問は閉じます。見直しはリーディングセクションだけの作業で、リスニング側でできるのは、聞き逃した設問をその場でマークして切り替えることだけです。

設問の指示を読み飛ばすと何を落としますか

落とすのは1問ではなく、同じ文書にぶら下がった設問のまとまりです。

取り違えが起きる型は2つあります。NOTやEXCEPTのように探すものが反転する設問と、複数の文書のうちどちらについて聞かれているのか分からなくなる設問です。後者は同じ思い込みを次の設問にも持ち込むので、1つの間違いが3問や4問になります。

対策は、設問の中の効く語を1語だけ先に押さえることです。NOT、EXCEPT、most likely、second email。ここを決めてから選択肢を見ます。

IIBCは、出題形式が毎回同じだと公表しています。指示文は当日読むものではなく、事前に覚えておくものです。

日本語に訳してから解くと何が起きますか

訳す作業は、そもそも採点されていません。IIBCは出題形式について、設問も選択肢もすべて英文で、英文和訳・和文英訳の設問はないと公表しています。訳文がどれだけ正確でも、1点にもなりません。

時間の側はもっとはっきりしています。Part 5の1問が20秒から40秒になれば、30問で10分が消えます。その10分は、Part 7の54問から引かれた分です。

リスニングセクションではもう少し重くなります。前の文を訳している間に音声は次へ進むので、失うのは1問ではなく、そこから続くひとまとまりの設問になります。

直し方は、時間を計った演習で途中で止まらずに最後まで読み、意味の確認は解き終わってからにすることです。分からない語があっても、設問がその語を必要としていない場合のほうが多くなります。読解スピードは訳す速さではなく止まらずに読み進められる距離で決まるので、ここが戻るとリーディングの時間配分も一緒に戻ります。

解きっぱなしにするのが、いちばん高くつくのはなぜですか

解いた数そのものは、伸びの理由になりません。スコアが動くのは、同じ原因のミスが止まったときです。

模擬試験を2時間かけて解いても、見直しをしないなら2時間を消費しただけになります。逆に言えば、見直す時間が取れないときは模試を始めないほうが得です。

間違い分析は、エラーノートを1問1行で書けば足ります。選んだ選択肢、正解、そして原因の分類だけを書きます。英文を書き写す必要はありません。

誤答の原因は5つに分かれ、分類ごとに次の一手が変わります。

誤答の原因何が起きていたか次にやること
語彙単語そのものを知らなかった語をコロケーションごと記録する
文法文法事項を知らなかったその項目だけを10問単位で回す
聞き取り知っている語を音として拾えなかったその1行だけを繰り返し聞く
設問の読み違い問われていたことが別だった効く語に印を付けてから選択肢を見る
時間切れ解ける問題だったが時計が先に来たパート別の時間配分に戻る

記録を取り始めた人には、2回分を仕分けた時点で誤答の3分の1以上が1つの原因に固まる、という形がよく出ます。そこが苦手分野で、次に手を付ける場所です。無料の模擬試験なら、この仕分けを制限時間つきの解答履歴に対してできます。

本番までの2週間で直せるミスはどれですか

直前の2週間で動くのは、実行の側だけです。英語力そのものは、この期間では動きません。

だから新しい文法書や単語帳をこの時期に始めるのは、終わらないうえに時間配分の練習を押しのけます。見直す時間が取れない模擬試験も同じで、解いた記録が残るだけで終わります。

この後の4つが、残り2週間で実際に変えられる場所です。時間を計った演習に戻すこと、科目をどこまでやるかを決めること、目標スコアの決め方、そして申込と持ち物です。

なお、TOEIC.aiでは200問の通し模試と50問の短い模試を制限時間つきで解けます。ただし問題は、公開されている出題形式にならってTOEIC.aiチームが作成したもので、ETSの過去問ではありません。アプリの画面表示は英語のみで、日本語なのはこのガイドのほうです。

時間を計らない練習を続けていませんか

直前期の演習は、すべて本番形式で、パート別の制限時間に合わせて解きます。

時間を計らない演習では正答率が上がって見えるのに、時計を置くと同じセットで落ちます。差が出ているのは読む力ではなく、切り上げる判断のほうです。

測る対象は1つで足ります。Part 5とPart 6を合わせて20分で抜け、Part 7に55分を残せるかどうか、この時間配分だけを毎回確かめます。

語彙・文法・リスニングはどこまでやれば足りますか

範囲が閉じている文法から終わらせ、終わりのない語彙とリスニングを後ろに置きます。どれを厚くするかは、直前に解いた模試で苦手分野がどこに出たかで決めます。

文法問題はPart 5の30問とPart 6の16問、合わせて46問に出て、問われる項目は限られています。項目の一覧はTOEICの文法にあります。

語彙は一般英語ではなく、職場の文書の語彙です。頻出単語をどの単語帳で覚えるかで進み方が変わります。選び方はTOEICの単語で扱っています。

リスニングは、音源の発音が1種類ではないことが効きます。聞き慣れた音だけで練習していると、本番で音が変わった瞬間に崩れます。練習の組み立てはリスニング対策にあります。

目標スコアは提出先から決めていますか

目標スコアは自分の希望ではなく、提出先が公表している数字から決めます。

IIBCが2026年9月3日時点で公表していた回の平均スコアは、トータル598.1点、リスニング331.8点、リーディング266.3点でした。リーディングが約65点低い側なので、同じ勉強時間なら伸びしろが残っているのもこちらです。

600点を目指すのと850点を目指すのとでは、練習するパートが変わります。何点から「すごい」のかという目安も提出先によって変わるので、先に数字を決めてから学習スケジュールを組みます。組み立て方はTOEICの勉強法にまとめてあります。

申込と持ち物で、受験そのものを落としていませんか

いちばん高くつくミスは、当日の解き方ではなく受験できないことです。

公開テストの申込締切は試験日の約6週間前、日数にして41日から45日前の15:00です。2週間前でも間に合うと思っていると、申込のほうで終わります。

受付時間の終了までに来られない場合と、本人確認書類か証明写真が欠けている場合も受験できません。いずれも受験料は返金されません。年間テスト日程と申込の進み方は試験日程と申込にあります。

よくある質問

TOEICでいちばん多いミスは何ですか。

リーディングセクションの時間配分です。75分間・100問のうち、Part 5とPart 6で使いすぎた分が、そのままPart 7の未解答になります。Part 5に10分、Part 6に8分、Part 7に55分が目安です。

分からない問題は空欄にすべきですか。

いいえ。誤答による減点はないので、空欄にすると0点が確定するだけです。選択肢4つから当てずっぽうでも4分の1、明らかに違うものを1つ消せば3分の1が残ります。

捨て問はどう決めればいいですか。

時間で決めます。1問に想定の倍かかったら切り上げ、必ず何かをマークしてから次に進みます。捨てるのは考える時間であって、解答欄ではありません。

見直しは何から手を付ければいいですか。

空欄を埋めることからです。次に印を付けた問題へ戻り、設問番号と解答用紙の行を照合します。自信のあった問題は読み返さないほうが失点しません。

マークのずれには途中で気づけますか。

気づけません。試験終了後は解答用紙も問題用紙も回収されるので、照合できる記録は手元に残りません。パートの変わり目で番号を確かめる手順を、先に決めておくことになります。

日本語に訳してから解くのはだめですか。

点になりません。IIBCは英文和訳・和文英訳の設問はないと公表しています。訳す手順は採点の対象外で、そのうえ1問あたりの時間を倍にします。

満点を取るにはミスが0問である必要がありますか。

いいえ。採点は素点ではなく、スコアの同一化(Equating)による換算点です。何問まで許されるかは回ごとに変わるため、正確な数は誰にも言えません。